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鼻って何のためにあるの?~こどもの鼻水と中耳炎についてのおはなし。③

こんにちは。

7月も中盤を過ぎましたね。夏らしく暑い日々が続くので今後も体調管理にはくれぐれもご注意くださいね。


さて、今回は、前回の「鼻って何のためにあるの?子どもの鼻水と中耳炎についてのおはなし。②」のつづき、鼻水と中耳炎の関係性についてをお話ししたいと思います。


前回は、鼻粘膜の防御機構として鼻水(鼻汁)を作り出し、細菌やウイルスを排除しようとしていることに触れましたね。感染防御や異物排除のために鼻水は出ているということになります。


ただしウイルス感染、細菌感染が続いてしまうと鼻腔のみではなく副鼻腔に炎症が広がっていきます。


そのときも粘膜では感染防御のために鼻汁を出し続け、白血球の死骸である膿が混じります。こうやってどろっとした鼻水(膿性鼻汁)が出ます。


この流れから、どろっとした鼻水(膿性鼻汁)のある急性の鼻副鼻腔炎の繰り返しをきっかけに鼻の奥でつながっている耳の管から中耳のほうまで感染することによって中耳炎、特に急性感染を伴う急性中耳炎が起こりやすくなります。なぜ乳幼児が中耳炎に罹りやすいかと言うと、中耳とのどが接近していてばいきんが鼻とのどの境目から入りやすいからと簡単に言えるでしょう。ばいきんが鼻の奥から中耳に入りやすいのです。鼻の奥は耳と繋がってて、汚い鼻水の菌が逆流して、中耳炎の原因になります。となりの席のお友達から菌をもらうなどもあるので保育園や幼稚園等の集団保育は気をつけましょう。


幼小児期の耳管は太くて短いうえに傾斜が緩やかなので、子供さんのほうが明らかに中耳炎になりやすいのです。


鼻水がのどに流れ落ちること(後鼻漏=こうびろう、といいます)が原因のせきを起こすこともあります。また、耳の管をそのどろっとした鼻汁が塞ぐなども中耳炎の大きな原因になります。


鼻をかむこと、小さなお子さんで鼻がかめない場合は両親によるどろっとした鼻水の吸引が鼻副鼻腔炎の悪化、中耳炎の悪化を食い止める一つの方法といえるでしょう。

膿性鼻汁が出た場合はなるべく鼻をかむ、吸引するなどを丁寧にすることが重要になることは言うまでもありません。


中耳炎を引き起こさせないためにも、快適な鼻呼吸のためにも、鼻づまりだけでなく、鼻水もコントロールされている状態が望ましいです。お子さんの鼻水に色がついてきたり、なんだかどろっとしているなぁと思ったら早めに耳鼻咽喉科への受診と治療、特に小さなお子さんの場合は自宅でのこまめな鼻吸引なども合わせて効果的です。


鼻水=鼻汁は鼻粘膜を覆い、異物の除去を行い、吸気や呼気中の水分バランスを調整しています。


しかしいったんそのバランスが崩れると、鼻汁分泌が多くなり、感染を伴うと膿性鼻汁も止まりにくくなり、中耳炎や鼻呼吸がしにくい状態など日常生活に支障をきたすほど不快な症状になってしまいます。鼻水、鼻づまりは合わせて調子が良いように整えていくことが重要です。


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