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ほんとはこわい、副鼻腔炎についての知識~蓄膿、という言葉で片付けないで~

長崎大学病院 

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 渡邊 毅

みなさんこんにちは。わたなべ耳鼻咽喉科のHPを開いてくださってありがとうございます。

今回は、ちまたで言う『蓄膿症』、医学的には『副鼻腔炎』についてのお話をしたいと思います。

まず、副鼻腔炎と言っても、どこがどんな状態なのかご存知の方はいらっしゃいますか??

鼻のことを正式名称で『鼻腔』といいます。

副鼻腔とは、以下の図のように『鼻腔』を取り巻く小部屋のことです。4つの部屋からなり、空洞状態が正常です。この副鼻腔が空気を加温したり加湿したりしています。この小部屋に膿がたまった状態が『副鼻腔炎』なのです。

副鼻腔炎は急性と慢性に分かれます。

急性副鼻腔炎は俗に言う『かぜ』に続いて発症することが多く、顔面痛や頭痛がでてきます。激痛です。髄膜炎と勘違いされたりすることもあります。早めに耳鼻咽喉科を受診し、ひどくなる前に早期の治療を開始しましょう!

手遅れになると眼球付近まではれてしまうこともありますよ!(眼窩骨膜下膿瘍など)。

慢性の副鼻腔炎は、膿がずっと副鼻腔にたまっている状態で、集中力の減退や、

イライラ感、鼻の不快感、緑色の鼻水などの症状があります。

慢性の副鼻腔炎の治療は少し長期間になりますが、鼻の処置やネブライザー吸入、

内服治療を続けてしっかりと治していくしかありません。

悪化を繰り返すかたは手術をお勧めします(現在の医療では鼻から内視鏡のみでの手術が可能です。ご相談ください。)いずれにしても、早めの耳鼻咽喉科での対策をおすすめしますよ!是非ご相談ください。

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